中野MONOテクノロジー株式会社－先輩の話１

熟練の腕前と最高度の技術知識が必要になるのは確かですが、案外、理系出身者が少ないのが面白いところ。普通じゃ面白くない、自分の手で何かを成し遂げたい…という思いがあるなら、文系だろうが誰だろうがきっと大丈夫。ナカノ式で、「プロ中のプロ」「最強のモデラー」に育て上げてみせます。

　よく聞かれるのが「一人前になるまでにどのくらいかかるのか」という質問です。自分自身まだまだだと思っていますから、答は難しいところです。「一人前になる」とは、ほぼ一通りの仕事ができるようになるということだと思います。つまり、CADで設計図面が描けるようになり、NC工作機への入力・操作も、ハンドワークもできるようになって、お客様との打ち合わせから製品の仕上げ、納品に至るまで、自分ひとりでOKという段階です。それには、やはり５年ほどはかかるのではないかと思います。でも、それがゴールではありません。もっともっと習熟度を高め、ハイレベルをめざして研鑽していかなくてはなりません。

全部を創るほうが面白いに決まっている
　他社はどうかはわかりませんが、ＮＡＫＡＮＯでは基本的に分業ではなく、一人の技能者が全部の工程を担当します。これは職人を育て上げる昔ながらのスタイルです。時間はかかりますが、総合的に考え実践できる技術者を育成する最善の方法だと考えています。高度な技能を体得するためには、技術力はもちろん、関連するさまざまな技能や知識をも学ばなければならないからです。数値から図面を読み、立体の造形をイメージして、実際のモノ創りに取り組み仕上げるまでが仕事なのです。

大須賀：近頃の私教育学部出身の自分がプロの職人に
　自分のことを話せば、僕は教育学部出身なんですね。教員になるところが、職人になってしまいました（笑）。でも、NAKANOには僕と同じように、畑違いなのに入社してきた人間が少なくないのです。むしろ元から理系という人の方が少ないかもしれない。僕の場合は、とにかく普通のところは嫌だったんです。特殊な、人のやらないような仕事をしたいという漠然とした思いがずっとありましたね。それで、たまたま企業展でNAKANOに出会って、「木型って何？」という興味から始まったのです。スムースに仕事にも慣れたのは、先入観のようなものが無かったのが幸いしたのかもしれませんね。面白い仕事だと、それは本当にそう思いますよ。